そして95年、第二次世界大戦が終わって50年が経ち、当時の関係者の大半が鬼籍に入った。ソ連という国も崩壊した。そこでようやく、このヴェノナ文書が公開されたのだ。この情報公開に際してアメリカ連邦議会下院の中に設置された「政府の機密守秘に関するモイニハン委員会」は97年、「最終報告書」でこう指摘している。
顕著な共産主義者の共同謀議がワシントン、ニューヨーク、ハリウッドで実施されていた。(中略)ヴェノナのメッセージは、確実に事実の偉大な貯蔵物を提供し、歴史の隙間を埋める事態を至らしめるであろう。
要するにアメリカ連邦議会として、戦前から戦時中に「顕著な共産主義者の共同謀議がワシントン、ニューヨーク、ハリウッドで実施されていた」ことを認めたわけだ。歴史物が大好きな『NHKスペシャル』がなぜこのヴェノナ文書に飛びつかないのか、本当に不思議だ。